アクリルとガラス。見た目はそっくり。
アクリルは透明感のある合成樹脂で、ガラスの代用品のように扱われます。
ですが実は、アクリルの性質はガラスとは全然違うのです!
せっかくだから割れるガラスより、加工がしやすくて割れないアクリル板を使った窓ガラスにしたい…。
ですが、それは大きな落とし穴。アクリルを使ったときのトラブルで絶対に損をしないために、アクリル板とガラスの違いを徹底解説します!
目次
アクリルを使う時のメリット、デメリット
アクリルとガラスは、一見同じような外見をしています。
どちらも透明感があるので採光に向き、一見、窓として活用するのに問題がなさそうに感じます。
ガラスとアクリルの性質の違いを理解することで、どんな用途に向き、逆にどんな用途で使ってはいけないかが分かるようになります!。まずはメリットとデメリットをしっかり理解しましょう!
アクリルのメリット
アクリルはガラスと比較して、以下のようなメリットがあります。
「軽い」
何よりもまず、アクリルは普通のガラスと比べてとても軽いです。
その重さ、なんとガラスの半分ほど。これだけ軽ければ持ち運びなども容易ですし、加工の際にも重くないので作業が楽々で済みます!
「加工しやすい」
アクリルは加工しやすいこともその利点の一つです。
ガラスの加工にはガラスカッターという専門の道具が必要なのに対して、アクリルはカッター切断や溶剤接着など、加工がしやすいこともメリットに上げられますね!
「割れない」
アクリルはガラスと違い、割れることがありません。
耐衝撃性に優れ、万一のことがあっても、ガラスのように破片が大きく飛び散らないこともメリットです。
「透明」「耐久性」
ガラスよりもアクリル板のほうが透明度が高いこと、プラスチックの中で最も耐久性に優れる事も上げられます。
そのため水槽などで、アクリル板はよく採用されます。
特に有名なのは美ら海水族館の巨大水槽ですね。あの水槽は60㎝もの厚みのあるアクリル板で支えられており、その透明度と耐久性であの景観を可能にしています。
アクリルのデメリット
アクリルはガラスと比較して、以下のようなデメリットがあります。
「熱に弱い」
アクリルは、高温で変形してしまうというデメリットがあります。
ガラスと比べるとその差は顕著であり直射日光の当たるような場所では特にゆがみが生じてしまうことがあります。その為、南方面の日光がよく当たる窓などに使うと窓枠から外れてしまう可能性があるので注意しましょう。
また、可燃性の素材のため防火性にも問題があります。
「静電気を帯びるので、ほこりが付きやすい」
アクリルはガラスとは違い、静電気を帯びます。
その為空気中のほこりなどを引き寄せてしまいうため、アクリル板には、ほこりが付きやすいです。
「傷がつきやすい」
アクリル板は傷がつきやすい素材です。
割れはしませんが、こするなどといった摩擦を受けるような場所ではおすすめしません。
もしそのような場所で使うのであれば消耗品と考えて、傷がひどくなったら取り換えるという作業を考えてもいいかもしれません。
「高い」
アクリルは実はガラスよりも高いのです。
同じ厚み、同じ大きさのもので比較すると
ガラス 300~1,000円
アクリル 1,500~2,500円
程度と考えられます。
ですが、加工費などを考えるとガラスは一般の方が好きな大きさに加工をするのが難しいという点があるため、一概には言えないでしょう。
ガラスのメリットとデメリット
アクリル板がこのようなメリットとデメリットがあるのに対し、それではガラスはどのようなメリット、デメリットが存在するかも確認しましょう。
ガラスのメリット
- 傷がつきにくい・熱に強い
- 紫外線や雨風で劣化を起こしにくい
ガラスのデメリット
- 割れやすく、破片が危険
- 加工が難しい
- 重い
このようなメリット、デメリットが挙げられます。ガラスとアクリル、両方のいいところと悪いところ。それらを理解することで、損のないDIYを行えます!
アクリル板はガラスと違うデメリットがあります。ですがガラスより優れている面もまた存在しています。では、アクリル板を使う際はどのような場所で使うべきなのでしょうか?
アクリルを使う時は適材適所で!
もしアクリルガラスに取り換えるのであれば、以下のことに気を付けましょう。
- 直射日光の当たる場所ではないか?
- 傷がつきやすいような場所ではないか?
アクリルはDIYを行う際にも加工がしやすく、軽いため自分で自由に作ることができます。ですがそれが本当にアクリルに向いているのか、考えましょう。
アクリルがよくつかわれる場所は以下のような場所が挙げられます。
アクリルがよくつかわれる場所
身近でアクリルが使用されている例は、次のとおりです。
「水槽」
アクリルガラスが最もよく使われるのは水槽です。
透明性が高く、強度が強いことにより、高い水圧に与える必要のある水槽としてはもってこいの素材です。さらに割れることもなく軽いため、接着のような機械処理にも向きます。
「コップ」
割れにくく、透過性のあるアクリルガラスはコップなどの小物にも向きます。
万が一落としたとしても、破片が飛び散りにくいので安全に使用できますね。同じように携帯電話の窓にも使われます。
他にもボールペンや照明器具、看板などにも使われているほか撥水性があるので水気のある場所にも使用されています。
アクリルはどんな場所で使うべきか?
ガラスよりアクリルが向いているのは、具体的には次のような場所です。
「子供がよくいる場所」
子供がよく遊ぶような場所では、普通のガラスよりもアクリルガラスを使うのが好ましいでしょう。
アクリルガラスはその耐衝撃性から、普通のガラスよりも割れにくく、子供が激しく遊んでも安全といえます。
「持ち運ぶ場合」
アクリルガラスは軽量なので持ち運びにも適しています。
工芸品など、ガラスで作ってしまうと重くなり、かつその加工の難しさから適してはいません。
しかしアクリルガラスならその問題点もクリアできます。
「室内の建具」
加工のしやすさ、安全性からみて室内の建具にアクリルガラスを使うのもいいでしょう。
直射日光に当たらないため劣化やゆがみも生じにくく、ガラスよりも軽いのでアクリルガラスは向いているといえます。
アクリルは窓ガラスに向いているの?
では、アクリルガラスは窓ガラスに向いているといえるのでしょうか。
これは場所によるでしょう。
アクリルガラスは直射日光に弱く、また風あたりが強い場合傷もできやすいです。その為南面などの場所に窓ガラスとして設置すると黄変したり歪みができます。
ですが北面などに向いているもの、室内で使うような場合であるならばアクリルガラスでも問題ないといえるでしょう。
また、ガラスにも割れにくいものや防犯性が高く、破られにくいものも存在します。もしアクリルガラスでは向かず、ガラスを使いたいときには、それらを使ってみるのもいいかもしれません。
アクリルを使ってDIYしよう!
DIYでアクリルを使用する際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
用意するもの
- アクリル板
- プラスチックカッター
まず、用意するアクリルはホームセンターなどで購入することができます。
自分の使いたいサイズにカットするとよいでしょう。カッターはプラスチックカッターを使用するのがカットしやすくなります。
サイズが決まったら、鉛筆などで補助線を引いて定規を当て、プラスチックカッターで溝を作るように少しずつ、切っていきましょう。
普通のカッターのように一気に切るのではなく、少しずつ削り取るような感覚で最終的には折り取るように使用します。
これを片面、裏返して両面というように作業していきましょう。
それが終わったら実際にサイズを合わせ、はめ込んでいきます。
注意点など
アクリルは雨や直射日光に対して弱い部分があります。アクリルを使ってペアガラスなどを作る際は必内側にすることをお勧めします。
アクリルの性質として、線膨張率がガラスより高めなため、1℃上がると1メートルあたり0.07mmのサイズが変動します。10℃の変化がある場合、0.7mmも変動するので、それを踏まえて型を作るとよいでしょう。
アクリルはわずかですが水を吸収します。湿度が高い日や乾燥した日には気を付けましょう。
まとめ
ガラスにはガラスにしかできないことが、アクリルにはアクリルにしかできないことがあります。
どちらの利点も知って、どちらの問題点も把握してこそ、よりよいDIYにつながります。
この記事を読んで、もしかしたらアクリルよりもガラスのほうがいいかもしれない…と思われた方。
ガラスは優れた素材ですが、買うならばガラス屋に行かなければいけない、一般の方では加工がしにくいという問題点も合わさり、ガラスを使った窓ガラスのDIYはとても難しいものです。緊急駆け付けサービスを使おうにも、どんなお店を選べばいいかわからないし、何よりも高い!そんな方もいらっしゃると思います。
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